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猫はまたたびが大好きだけど、使い方次第で危険なものになるんです
「猫にまたたびを与えたいけど、実際どうなの?」 「ペットショップに行けば絶対売ってあるけど、悪い噂も聞くし・・」 きっと猫を.....【続きを見る】
猫はまたたびが大好きだけど、使い方次第で危険なものになるんです
「猫にまたたびを与えたいけど、実際どうなの?」
「ペットショップに行けば絶対売ってあるけど、悪い噂も聞くし・・」
きっと猫を飼っている人なら一度はこんな風に考えたことがあると思います。
昔から「猫はまたたびが大好き」なんて言われていて、身体をすりすりしてきたり、甘えてきたり、興奮したり、キャットフードの食い付きが良くなったりと愛猫の可愛い一面が見れる物とされています。
ただその反面、猫にまたたびを与えすぎると危険ということを知っていますか?
呼吸困難に陥ったり、最悪の場合死に至る可能性もあるんですね。
そこで、猫にまたたびを与える前に知っておきたいこと「そもそもまたたびとは何なのか?」「どんな作用があるのか?」「使い方は?」「またたびの危険性」などを詳しく解説したと思います。
猫が好きな「またたび」ってどんな物?
まず、またたびというのはマタタビ科マタタビ属の「落葉つる植物」で、木本(もくほん)という部類の木に生えている植物です。
日本では北海道~九州まで全国的に自生していて、夏には梅に似た花を咲かせることから「夏梅」とも呼ばれています。
猫には葉や枝の部分を与えることが多く、猫の好みによって使い分けるのが一般的ですね。
ペットショップでは、またたびを枝の状態で販売しているところもありますが、最近では「またたびスナック」や「またたびスプレー」などアレンジ商品が販売されているので、またたびを枝や葉の状態で猫に与えるという人は少なくなってきているのではないでしょうか?
また、またたびには「マタタビラクトン」「アクチニジン」「β-フェニルエチルアルコール」という成分が含まれていて、これら3つの成分に猫が反応すると言われています。
猫には人間には無い「鋤鼻器官(じょびきかん)」という器官が存在し、その鋤鼻器官を通じて、またたびから発生しているフェロモンを感知しているんですね。
猫にまたたびを与えるとどんな効果があるの?
では、猫にまたたびを与えるとどうなるのかを見ていきましょう。
よく知られているまたたびの効果としては、
- リラックス効果
- ストレス解消
- 泥酔状態
- 興奮状態
- 食欲促進
などがあります。
これは、猫がまたたびの匂いを嗅いだり、かじったりすることによって、中枢神経を麻痺させて性的興奮を覚える状況を作り出すという効果があるからなんですね。
人間で言う「お酒」に似た作用をもっていますが、猫に対するまたたびの効果は一時的なもので依存性はありませんので、猫に快楽を与える道具として役立ちますよ。
また、またたびは猫の爪研ぎの道具としても役立ちます。
猫の爪研ぎ方法で一般的に知られているのは、ダンボールを使用してガリガリさせる方法ですが、ただダンボールを用意しただけでは興味を示さず爪研ぎの道具として成り立ちません。
そこで、またたびを利用することで猫の興味を引くことができ、ダンボールを爪研ぎの道具として認識してくれます。
このように適量、適切に猫にまたたびを与えれば凄く便利なものなので、またたび自体は害のない植物です。
またたびの危険性
しかし、猫にまたたびが役立つからといって与えすぎては危険なものになってしまいます。
上記にも書きましたが、またたびというのは中枢神経を麻痺させる効果がありますので、一種の麻薬、媚薬のようなものとも考えられます。
この中枢神経の麻痺によって起こるまたたびの危険性は特に、
- 呼吸困難
- 凶暴化
が挙げられます。
中枢神経を麻痺させるということは、呼吸器官も麻痺するということですから上手く呼吸することができなくなる猫もいます。
最悪呼吸が完全に止まってしまい、死に至ることもありますので与えすぎは要注意です。
実際に、動物病院では呼吸停止の原因がまたたびによるものだと判断しているケースもあります。
ある日、呼吸困難で亡くなった直後の猫が病院に 連れてこられたことがありました。
持病もおそらくありませんでしたし、年齢も若い。
(半年くらい前ですが、心臓の病気も無さそうであることはレントゲンで確認していた子でした)飼い主さんによると、目がどこかに行ってしまっているような状況で、ふらつきながら倒れてその後呼吸困難になったとのこと。
亡くなってしまった動物の検査をすることは通常ありません。
基本的に解剖もしませんから、 結局何が原因か分からないまま諦めざるを得なかったのですが・・・マタタビが見つかりました
飼い主さんとしてはどうしても原因を知りたかったようでして(当然ですよね)、家の中をくまなく調べた結果、いつ買ったのか忘れていたようなマタタビが袋の開いている状態で見つかったとのことでした。
「なんでこんなところに・・」というような場所にあったこともあり、発見は遅れましたが「原因はマタタビくらいしか考えられない」となったのを覚えています。
また凶暴化については、普段おとなしい愛猫がまたたびを嗅いだ瞬間に暴れだしたという話もあります。
またたびには興奮状態を作り出す効果がありますから、凶暴化するパターンもめずらしくはありません。
ただ、猫のまたたびによる反応は個人差がありますので、すべての猫がこれに当てはまるというわけではありません。
一般的にまたたびの効果の持続時間は30分前後とされていますが、30分以上猫の状態がおかしい場合は、またたびを与えすぎているか、効果が効きすぎていることが考えられますので注意が必要です。
猫へのまたたびの使い方や適量は?
またたびの効果や危険性は分かったと思いますが、適量はどのぐらいなのでしょうか?
答えは、「1回につき小枝1本」です。
またたび粉の場合は、小袋1つです。(パッケージ裏に書かれている用量、用法を守って下さい)
そして毎日与えてはいけません。間違っても、小枝を束にして数本与えてはダメですよ!!
基本的に猫は、またたびの匂いを嗅ぐことで反応しますから、小枝1本でも十分な匂い(フェロモン)を発生しています。
そしてまたたびは「液体→実→枝→葉」の順に効果が強くなってきます。
またたびのどの部分を購入するかで使い方が変わってきますから、分からない場合はかかりつけの獣医さんに聞いたり、ペットショップの店員に質問するのがベストでしょう。
またたびが効かない猫は?
猫にも個性や体質がありますから、全ての猫がまたたびに反応するとは限りません。
最初にも書いた通り、またたびは性的興奮を与えるものなので「子猫」や「避妊、去勢手術を受けた猫」にはあまり効果がないと言われていますね。
特に子猫の場合は体が成長段階なので、またたびを与えることで中枢神経が過剰に刺激され「震え」や「歩行困難」が起こってしまう危険性もあります。
一般的に猫にまたたびを与え始める時期としては、メス猫が生後6ヶ月以降、オス猫が1歳からが目安とされていますから、与えるときは時期に注意が必要です。
また、避妊・去勢手術を受けた猫は発情するためのホルモンを作り出すことができなくなるため、またたびの匂いを嗅いでも無反応なことが多いです。
ただ中枢神経が刺激されることには変わりないため、反応するかどうかは猫の体質次第と言えるでしょう。
さらにオス猫とメス猫でもまたたびの効き具合に違いがあり、メス猫の方が興味を引く割合は少ないとも言われています。
メス猫には繁殖期というものがありますから、妊娠に備えて体を守る防衛反応が強いため、またたびが効きづらいようです。
猫に適量ならまたたびを与えても問題ないですが、効果は猫によって違うということを知っておきましょう。
まとめ
猫にまたたびは、使い方によって「便利なもの」にも「危険なもの」にもなりうる道具です。
猫とじゃれ合う時や、ストレスを解消してあげたいときなどには、最適な道具として愛猫の可愛い姿を見れるメリットがありますが、くれぐれも上記に書いた適量を守って安全に猫にまたたびを与えてあげて下さいね。
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