キャットフードリサーチャー
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総合栄養食の気になる疑問を解決!キャットフードの栄養基準を大公開


ペットを飼っている多くの人は、ペットの餌に「総合栄養食」のキャットフードやドッグフードを食べさせていると思います。

総合栄養食と聞いただけでも「総合的に栄養が摂れるもの」というのはわかると思いますが、その基準や一般食との違いがわからない人もいるでしょう。

また、総合栄養食のことをよく知らずに一般食を主食として与えていて、必要な栄養素が欠けてしまっている猫ちゃんやワンちゃんをたまに見かけます。

ペットを元気で健康に育てるためには、バランスのよい食事を与えることが大事ですが、まずは「総合栄養食を食べさせる」ということが基本になります。

そこで、「そもそも総合栄養食ってどんなものか?」「総合栄養食の基準は?」「総合栄養食と一般食の違い」などを詳しく解説していきますので、ぜひじっくり読んでみてください。

総合栄養食ってどんなもの?


一般社団法人ペットフード協会によると、総合栄養食とは「犬又は猫に毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフードと水だけで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養素的にバランスのとれた製品のこと」と記述されています。

つまり、総合栄養食の餌と水さえ与えておけば、ペットの健康を維持できるフードのことなんですね。

猫や犬も人間同様に 6 大栄養素というものが存在し、この栄養素をバランスよく摂り入れることが、元気に生きていくための「要」になるのですが、総合栄養食にはこの 6 大栄養素がすべて含まれています

猫・犬に必要な 6 大栄養素

  • たんぱく質
  • 脂質
  • 炭水化物
  • ビタミン
  • ミネラル

これらの栄養素がどれぐらいの量必要かということに関しては、生き物によって違いがありますが、この「栄養要求量」の基準を定めているところが、米国飼料検査官協会「AAFCO」という機関なんです。

この AAFCO の基準はアメリカだけでなく、世界の多くの国でペットフードの栄養基準の根拠とされていて、日本でも AAFCO の基準が採用されています。

よく、ペットフードのパッケージに「このフードは AAFCO の基準を満たしています」と記載されている商品がありますが、これはきちんと総合栄養食として必要な栄養素が含まれているということを意味しているため、ペットの健康維持に役立てることができるというわけです。

総合栄養食の基準は?


では、総合栄養食にはどんな基準が設けられているのでしょうか?

前述したように、総合栄養食の基準は AAFCO が定めていますが、必要な栄養素をどれぐらい配合しないといけないか細かく設定されています。

キャットフードにおける各栄養素の基準は以下のとおりです。

▼キャットフードの栄養基準
栄養素 子猫用
妊娠/授乳期用
成猫用
粗タンパク質 30.0%~ 26.0%~
アルギニン 1.25%~ 1.04%~
ヒスチジン 0.31%~ 0.31%~
イソロイシン 0.52%~ 0.52%~
ロイシン 1.25%~ 1.25%~
リジン 1.20%~ 0.83%~
メチオニン+シスチン 1.10%~ 1.10%~
メチオニン 0.62~1.50% 0.62~1.50%
フェニルアラニン+チロシン 0.88%~ 0.88%~
フェニルアラニン 0.42%~ 0.42%~
トレオニン 0.73%~ 0.73%~
トリプトファン 0.25%~ 0.16%~
バリン 0.62%~ 0.62%~
タウリン
(ドライフードの場合)
0.10%~ 0.10%~
タウリン
(ウエットフードの場合)
0.20%~ 0.20%~
粗脂肪 9.0%~ 9.0%~
リノール酸 0.5%~ 0.5%~
アラキドン酸 0.02%~ 0.02%~
▼ミネラル類
カルシウム 1.0%~ 0.6%~
リン 0.8%~ 0.5%~
カリウム 0.6%~ 0.6%~
ナトリウム 0.2%~ 0.2%~
塩素 0.3%~ 0.3%~
マグネシウム 0.08%~ 0.04%~
80mg/kg~ 80mg/kg~

(ドライフードの場合)
15.0mg/kg~ 5.0mg/kg~

(ウエットフードの場合)
5.0mg/kg~ 5.0mg/kg~
マンガン 7.5mg/kg~ 7.5mg/kg~
亜鉛 75~2000mg/kg 75~2000mg/kg
ヨウ素 0.35mg/kg~ 0.35mg/kg~
セレン 0.1mg/kg~ 0.1mg/kg~
▼ビタミン類・他
ビタミンA 9000~750000IU/kg 5000~750000IU/kg
ビタミンD 750~10000IU/kg 500~10000IU/kg
ビタミンE
(トコフェロール)
30IU/kg~ 30IU/kg~
ビタミンK 0.1mg/kg~ 0.1mg/kg~
ビタミンB1
(チアミン)
5.0mg/kg~ 5.0mg/kg~
ビタミンB2
(リボフラビン)
4.0mg/kg~ 4.0mg/kg~
ビタミンB5
(パントテン酸)
5.0mg/kg~ 5.0mg/kg~
ビタミンB3
(ナイアシン)
60.0mg/kg~ 60.0mg/kg~
ビタミンB6
(ピリドキシン)
4.0mg/kg~ 4.0mg/kg~
葉酸 0.8mg/kg~ 0.8mg/kg~
ビタミンB7
(ビオチン)
0.07mg/kg~ 0.07mg/kg~
ビタミンB12
(シアノコバラミン)
0.02mg/kg~ 0.02mg/kg~
コリン 2400mg/kg~ 2400mg/kg~

基本的にこの数値は「(最小値)~」で表示されています。この最小値を満たしていれば、上限は特に定められていません。

また、「(最小値)~(最大値)」の表記の場合は、この間であれば基準を満たしていることになります。

ちなみに、子猫用(妊娠/授乳期)と成猫用で基準値が若干違いますが、プレミアムフードでよくみかける「全猫種、全年齢対応(オールステージ用)」のフードはこの両方の数値を満たしていなければなりません

これだけの栄養素がフードの中に含まれていると考えると、総合栄養食と水だけで健康維持に役立てることができるのが納得できますね。

総合栄養食と一般食の違いは?


総合栄養食の基準がわかったところで、一般食との違いはなにかを解説したいと思います。

結論からいえば、上記で紹介した総合栄養食の数値を満たしていないフードが一般食になります。

ペットフード公正取引協議会が定めているペットフードの種類には、「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」の 4 種類がありますが、一般食はこの中で総合栄養食以外のもののことを指します。

簡単に説明すれば、総合栄養食は「ごはん」一般食は「おかず」という感じですね。

ペットフードにおける一般食には缶詰やレトルト、おやつなどが当てはまり、嗜好性が高いものが多いです。

しかし、総合栄養食とは違って栄養素が欠けている部分があるので、主食にしてはいけません

一般食のパッケージには大抵「総合栄養食と一緒に給与すること」と表記がされており、あくまでも「副食」という位置づけなので、一般食を食べさせる場合は、必ず総合栄養食も食べさせるようにしましょう。

総合栄養食を与えるときの注意点


ここまでで、総合栄養食がどういうもので、一般食との違いなどがわかったと思いますが、総合栄養食を与える際の注意点があることも知っておきましょう。

総合栄養食の注意点

  • 総合栄養食だから「安全」とはかぎらない
  • 給餌量は必ず守る

総合栄養食だから「安全」とはかぎらない

総合栄養食を食べさせている飼い主さんによくある勘違いですが「総合栄養食 = 安全」とはかぎりません

AAFCO は、ペットフードの栄養基準を定めている機関ではありますが、品質のチェックまでおこなっているわけではありません。

つまり、副産物や 4Dミート が使用されていても、AAFCO の基準をクリアしていれば、総合栄養食として販売することができるんです。
 
大事なのは、良質な原材料で作られている総合栄養食を選ぶことで、せっかく総合栄養食を食べさせているのに、粗悪な原材料では意味がありませんよね。

ペットの健康管理をおこなううえで、総合栄養食を食べさせることは基本中の基本ですが、使用されている原材料の質をチェックするのも重要ですよ。

給餌量は必ず守る

上記にも書いていますが、総合栄養食にはたくさんの栄養素が含まれています。

そのおかげで、生きていくために必要な栄養素をきちんと摂り入れることができるわけですが、栄養素が豊富な分与えすぎると肥満につながる可能性もあります。

給餌量というのはペットの体重や年齢に合わせて決められているものなので、それを超えて与えすぎると栄養過多になり、逆に健康不良につながってしまいます。

総合栄養食は栄養が豊富なのは間違いありませんが、給餌量は必ず守って食べさせるようにしましょう。

まとめ

総合栄養食とはどういうものか? 総合栄養食の基準や一般食との違い、注意点などを紹介してきました。

ペットに必要な栄養素を与えるためにはすごく大事なものですが、総合栄養食だから 100 %安全ではないということはしっかり頭に入れておきましょう。

まとめると、

  • 総合栄養食とは水とそのフードだけを与えていればペットの健康維持ができるもの
  • 総合栄養食の基準は米国飼料検査官協会「AAFCO」が定めている
  • 総合栄養食は「主食」、一般食は「副食」
  • 「総合栄養食 = 安全」ではない
  • 与えすぎには注意

ということです。

ペットを元気で健康に育てるために、ぜひ総合栄養食の定義を覚えていきましょう。

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